ホーム
最新
山梨
全国・海外
スポーツ
Eye
安心・安全情報
おくやみ・催し・人事
写真・動画
分かる・知る
山梨日日新聞社インフォメーションサイト

<番外編>出会いは「一期一会」感謝の気持ちと笑顔で

2021年5月4日
坂内啓二さん 1972年福島県生まれ。福島県立会津高卒業後、東大文科2類入学。経済学部を卒業後、97年に農林水産省入り。入省後に政策研究大学院大で開発経済学修士課程を修了。2018年に山梨県出向、19年4月から県農政部長。学習支援のボランティア活動にも取り組んでいる

坂内啓二さん 1972年福島県生まれ。福島県立会津高卒業後、東大文科2類入学。経済学部を卒業後、97年に農林水産省入り。入省後に政策研究大学院大で開発経済学修士課程を修了。2018年に山梨県出向、19年4月から県農政部長。学習支援のボランティア活動にも取り組んでいる

 皆さん、こんにちは。3月まで「まなびの芽 けいちゃんの自宅勉強法」を担当していた坂内啓二です。新学期も一月が過ぎ、環境が変わり不安を抱えている人もいるかもしれませんね。今日はそんなあなたにオススメの話をします。人との出会いについての考え方です。皆さんは「一期一会」という言葉をご存じでしょうか。
 「一期一会」とは、「茶の湯で茶会は毎回、一生に一度だという思いを込め、主客とも誠心誠意、真剣に行うべきことを説いた語。転じて一生に一度しかない出会い。一生に一度かぎりであること」(大辞泉)です。
 皆さんは、一度しかない出会いや二度と会わないことをどう考えるでしょうか。二度と会わないのだから無愛想に接すればいい、逆に心を込めて接した方が良い、といった考え方があると思います。
 仮に、「二度と会わない=これで最後だ」と考えると、高圧的な態度や批判的な言葉などをその人に向けたとしたら、後味の悪い感じがしたり、悲しい気持ちになったりするのではないでしょうか。また、出会った時、第一印象が悪い相手でも、普通に接しておくのが良いのではないか、ましてや好印象の相手なら丁寧に優しく接したいと思うかもしれませんね。
 丁寧に優しく接するにはどうしたら良いのでしょうか。やはり、笑顔で接するのが一番だと思います。初対面の人に笑顔なんてと抵抗感はありますが、まずは無意識にできるように日頃から鏡に向かって笑顔の練習をしてみるのはいかがでしょうか。
 ここで、一期一会にまつわる私の経験を話します。学生時代に大変お世話になった下宿の大家のおじさんは、当時78歳と高齢ながら私の布団を干したり、洗濯物を取り込んでくれたりと、私を孫のようにかわいがってくれました。
 私が社会人になって、いつか会おうと思ってはいましたが、なかなか行くことができませんでした。思い立ったが吉日とばかり、突然お邪魔した際には、90歳を超え足腰は弱くなっていたものの、矍鑠として(元気な様子で)いらっしゃり、私を非常に懐かしみ、短時間でしたが再会を果たせました。
 次回ゆっくりとお話したいと思い、その年のお盆に暇ができたので再び訪問すると、娘さんが「あのねえ…」と言葉に詰まったまま案内してくれた居間には、立ちこめる線香の煙とともに、おじさんの遺影がありました。訪問したのが1月で、その2カ月後にお亡くなりになったそうです。おじさんに今までの感謝の気持ちを伝えたくても、それはかなわなかったのです。
 人は一人では生きていけません。次はないかもしれないと思えば、「当たり前だ」といって、ちょっとしたことで怒ったり、愛のない、批判的な言葉を吐いたりすべきではありません。感謝の言葉を口癖にして笑顔で接しなければと痛感しました。
 「これで最後になるかもしれない」と気づいた時、「今を大事に生きる」「目の前の人を大事にする」のがいかに大切かという考え方に行き着くのではないでしょうか。そんな気持ちを持ったのなら、「ありがとう」という感謝の気持ちや笑顔をもっと人に示したいものです。
 運が良くなるのも成功するのも人との出会いがカギを握っています。コロナ時代だからこそ出会いを大切にしてくださいね。