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<1>見守るしかないことも
思春期の娘との距離

2020年4月8日

  
 父親の立場から質問です。小学生まで父親と仲の良かった娘が、中学生になると急に父親と話さなくなりました。父親はどうすれば良いでしょうか?

  
 今回から装いも新たにQ&A形式でスタートします。よろしくお願いします。
 早速、読者からご質問をいただいた。前シリーズの最終回、自分の娘について書いた。中学生の頃、話しかけても返事をせず、外では親から離れて後ろを歩くような時期があったという内容だった。これに対して、「お子さまを持つ女性となった娘さんに読んでいただき、もしも父親はさみしかっただろうと感じるようでしたら言葉をいただきたい。中学生のとき、父親からどのように関わってもらいたかったのでしょうか? どうすればコミュニケーションを増やせたと思いますか? あるいは今から思い出しても本田先生の関わりがベストであり、その他はありえませんでしたか?」という質問だった。
 前回の原稿を投稿前に娘に見せたとき、「こうして見ると長い道のりだったね。思春期の頃のお父さん、かわいそう」とLINEが来た。だから、自分でもそのような変化があったと自覚しているんだなとは思っていた。でも、実際にどう思っていたのかを本人に直接尋ねたことはなかったので、ちょうどよい機会だと思い、改めて訊いてみた。
 その回答(LINE)は、以下の通り。
 「お父さんが悪いんじゃなくて、自分でもなぜ避けるのかわからなかった。でも、それを悪いなとか、かわいそうだなっていう思考にもならなくて、お父さんがどう頑張ってくれても、なにも変わらなかったと思う。それが現実。時期が過ぎれば元に戻るから、それまで耐えて見守るしかない。ごめんね。娘って残酷だよね。いま考えると本当にかわいそう。お父さんの関わりがベストか、そのほかはありえなかったか、っていうのは、何してもダメな時期だったからごめんなさいが回答かな。そりゃ大人になったらわかるけどさ、当時は仕方なくない?」
 僕がコメントを入れた。「中学の娘と仲良くやってたという父親もときどきいるよ。おれはそれを期待していたんだが、だめだった」
 それに対して、娘の返事は、「それはお父さんが悪いわけじゃないからね。私の成長過程がそういうふうになってたから、こればっかりは仕方ない」
 娘は、前回のコラムを自分の夫にも見せたそうだ。自分たちの娘も、いまは乳児でかわいい盛りだが、思春期は覚悟しておけよ、ということらしい。
 思春期の子どもが親に抱く感情は、そんなものだ。親がどうあがいても仕方のないこともある。
 (本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)


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「実践! ドクター本田のにじいろ子育て」は第2、4水曜日に掲載します。