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<6>できること「お膳立て」
マナー教えたい

2020年6月24日
子供のお手本は・・・

子供のお手本は・・・

【Q】
 3歳女児の母親です。食事中、遊び食べや姿勢の悪さが目立ちます。今はまだしつけは早いと思い、できるだけ本人の自由にさせていますが、いつからマナーなどを教えるべきか悩んでいます。

【A】 
 ひとつ誤解があるかもしれませんので確認しておきます。子育てで「できるだけ本人の自由にさせること」と「しつけ」とは、決して相反するものではありません。「本人の自由にさせること」を「親が何もせず子どもを放置しておくこと」と混同しないよう、気をつけなければなりません。
 乳幼児期から学童期にかけてのしつけとは、「子ども自身は自由気ままに振る舞っているだけなのに、知らず知らずのうちにマナーを身につけ、結果として褒められる」ように、大人がお膳立てすることです。お膳立ては、いまはまだできそうにないことは後回しにして、ちょっと工夫すればできそうなことだけに絞ります。
 食事場面での「お膳立て」では、子どもが好きな料理だけを、子どもがやや物足りないと思う程度の量だけ食卓に並べてみてください。そうすると、子どもが遊び食べせず、姿勢よく食べる確率と時間が増えます。そして、子どもがまだ姿勢よく集中して食べているうちに「かっこいいね」などと褒めてみてください。そうすることで、「このような食べ方をすると褒められるんだ」という具体的なイメージを子どもが持つことができます。
 子どもの食事のマナーは、一番身近にいる大人たちのマナーにも影響を受けます。ふだん親が実践していないことを子どもに教えようとしてもそれは無理な話です。たとえば、親がテレビをつけながら、あるいはスマホを見ながら食事していたら、子どもの遊び食べを叱っても説得力はありません。ちなみに僕は、テレビをつけたままスマホを見ながら食事をしているので、遊び食べで子どもを叱る資格はないと自覚しています。親が実践している以上のことを、子どもに求めてはいけません。
 もし親がふだんからテレビをつけず、姿勢よく食事しているのであれば、それは子どものよいお手本になるかもしれません(絶対に必要とは思いませんが)。子どもにこの程度のマナーを身につけさせたいと思うイメージをお持ちであれば、まずは親がそのイメージ通りのマナーを実践しておくことが重要です。いますぐではなくても、いずれ子どもがそれを見て手本にする可能性があります。大事なのは、教え込もうとするのでなく、子どもが大人のやることに興味を持ち、真似してみようと思うことです。
(本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

「実践! ドクター本田のにじいろ子育て」は第2、4水曜日に掲載します。