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<10>夜のおむつ外れない 深刻なら病院で検査を

2020年8月26日
おねしょの失敗は誰にでも

おねしょの失敗は誰にでも

 【Q】 
 小学1年男児の母親です。夜のおむつがまだ外れません。どうすればよいですか?

 【A】 
 排泄の自立は、幼児期の子育てをしている親にとって関心の高いテーマです。おむつを外してみたら何度かおもらしをしてしまった、という体験は幼児期の子育てにはつきものです。でも、これがテーマとなるのは、「そろそろわが子もトイレ・トレーニングを始めようかな」と親が考え始めてから完全におむつが外れるまでの期間だけです。
 重い障害がある人などごく一部を除いて、成人期に達した時点でおむつが必要という人はごくまれです。ほとんどの子どもは、どこかの時点でおむつがなくても排泄の失敗をしなくてすむようになります。その時期には個人差がありますので、基本的には排泄の自立が多少ゆっくりでも焦らずにその子に合ったタイミングを見つけていくべきです。ただ、大半の子どもたちがおむつなしで生活する年齢になっても自分の子どもだけ失敗が目立つと、親も不安になってきます。子ども自身も、ある程度周囲の子と自分との違いに気づく年齢になってくると、自信を失いやすくなります。
 今回のご質問のお子さんは、日中は失敗しなくなっているけれども、おねしょ(夜尿)がまだ見られるという状態のようです。日本泌尿器科学会では、「5歳を過ぎて1カ月に1回以上の頻度で夜間睡眠中の尿失禁を認めるものが3カ月以上つづく」状態を「夜尿症」と定義しています。夜尿症の有病率は、7歳で10%程度とされ、その後は年間15%ずつ自然に治っていきますが、0・5~数%は成人期に達しても夜尿が完全にはなくならないと言われています。学会では、小学生になっても月に1回以上の夜尿が見られるようであれば、小児科または泌尿器科を受診することを推奨しています。
 夜尿症は、睡眠中に尿意で目をさますことができない、膀胱の容量が小さい、尿がたまると膀胱が勝手に収縮してしまう、睡眠中に尿が異常に多量にたまってしまうなど、いくつかの原因が考えられます。小児科や泌尿器科では、これらのうち何がその子の夜尿の原因かを詳しく検査して、必要に応じて治療を行います。治療は生活指導や行動療法の他、内服治療を行う場合もあります。昔から、就寝後の決まった時間に子どもを起こして排尿させるやり方をとる親がおられますが、長期的に効果があるという結論は出ていません。小学校1年で、おむつがないと月に何度かおねしょする状況であれば、小児科か泌尿器科を受診されてもよいと思います。
 (本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

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