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<11>父と母関わり方は 場面ごとに適した役割

2020年9月9日
パパっ子? ママっ子?

パパっ子? ママっ子?

 【Q】 
 2歳になる息子の父親です。息子とはよく遊ぶのですが、子どもが眠いときや機嫌が悪いときなどは、ママっ子でなかなか自分が関わることができません。ママっ子、パパっ子と聞くことがありますが、父、母それぞれと子どもの関わり方は、子どもによっても違うのでしょうか。

 【A】 
 ふだんは父親と楽しそうに遊んでいるのに、眠くなってぐずり始めると母親でないと落ち着かない、という話はよく耳にします。父親にとっては残念なことです。子どもを抱っこしながらまんざらでもない表情をした母親に「仕方ないよね」となぐさめられている父親の姿が目に浮かびます。
 乳児期は、食事、寝かしつけ、排せつの世話をして、一緒に過ごす機会が最も多い大人に対して、子どもは安心し、信頼関係を形成します。1歳前後では、そのような大人がいなくなると不安になり、戻ってくるとホッとした様子を示します。こうした機能を「アタッチメント」と言います。生物学的には、ほ乳を介した関係づくりがしやすい母親がアタッチメントの対象になることが多いのは、当然と言えます。もちろん、いろいろな事情で母親が乳児期にそばにいることが難しくて、他の大人がアタッチメントの対象となることもあります。
 成長とともに子どもの活動範囲が広がると、いろんな大人と遊ぶようになります。しかし、眠いときや困ったときなど、子どもの不安が強くなるときには、安心・安全の基地であるアタッチメント対象の大人を求めたくなります。ですから、ご質問の方のように、眠いときや機嫌が悪いときなどは必ず母親を求めるというのは、何も問題ありません。年齢とともに、安心して信頼できる大人が少しずつ増えていくと、特定の1人以外の大人でも対応できることが増えていきます。
 もう一つ重要なことは、子どもと大人との間にも相性やパターンはあるということです。母親がやっているのと同じことをやっても父親ではうまくいかない場合、それは相性が悪いのかもしれません。あるいは、「母親とならこうするが、父親とはこうはしたくない」というパターンを子どもの側が作っている可能性もあります。すべての大人が子どもに同じ接し方をする必要はありません。この場面では母親がこう関わるとうまくいく、別の場面では父親が別の関わり方をする方がよい、というように、場面ごとに相手と関わり方が異なることは、子どもから見てわかりやすいものです。子どもに関わる大人がある程度役割分担を決めておくのもよいと思います。
 (本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

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