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<24>コロナ禍でストレス

2021年3月24日
新しい生活

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 Q  10歳男児の母親です。学校では友達とも仲良く、勉強は嫌がりますが楽しく通っていました。ただ、本年度はコロナで好きな体育の授業時間が減り、音楽でも好きな歌が歌えず、1校時から5校時まで嫌いな算数の授業をする日があるなど、一斉休校のしわ寄せもあります。登校前など表情が暗い日が増え、口には出さないストレスがあるのではないかと心配です。

 A  この1年、コロナ禍によって全世界が大きく揺れました。子どもたちが多くの時間を過ごす学校にも、強い影響がありました。中でも、2020年3月から5月にかけて2カ月以上にわたった全国的な公立学校の一斉休校は、明治以来のわが国の教育史の中でも未曽有の出来事として記憶に刻まれることでしょう。
 一斉休校が解除された後も、例年にない不規則な生活が続きました。時間割が変則的になり、夏休みや冬休みが例年より短くなり、修学旅行も中止や例年と異なる方法になりました。校内での生活も、マスク、手洗い励行の強化、声を出す場面の抑制などの対策がなされました。
 当然ながら、不安を感じる子どもたちはかなりの数に上ったと思われます。コロナ禍によって、子どもたちにうつや不安が増えたという研究報告も出ています。ご質問のお子さんは、好きな体育や歌の時間が削られ、嫌いな授業の時間が増えています。以前ほどには学校生活を楽しめなくなっている可能性があります。
 ストレスのために気持ちが落ち込み、不安が強くなっている場合、最も根本的な対応はストレスの元になっている環境要因を除去することです。コロナ禍がストレスの元であれば、以前の状態に戻すことができればよいのです。しかし、コロナ禍は現代社会のあり方そのものを大きく変えることになりそうです。元に戻すことを考えるよりも、各人が安心して暮らせるような「コロナ禍以後」の生活スタイルを見いだしていくことの方が、将来につながると思います。
 子どもの場合、新たな生活スタイルを自分ひとりで切り開いていくことは難しいと思われます。保護者と学校とが密に連絡をとりながら、子どもが安心して過ごせる学校生活と家庭生活のあり方を考えていく必要があります。学校は、授業の遅れを取り戻すことばかり考えていると、多くの子どもたちの心の健康を不調に陥れる可能性があることを常に意識していただきたいと思います。子どもさんに登校しぶりや食欲低下、睡眠の異常が見られる場合は、思い切って児童精神科の医療機関に相談してみてください。(本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

 本田秀夫さんに聞きたい子育ての悩みや質問を受け付けます。住所、氏名、年齢、職業を明記し、郵便番号400-8515、甲府市北口2の6の10、山梨日日新聞社文化・くらし報道部「にじいろ子育て」係まで。ファクス055(231)3161、メールseikatu@sannichi.co.jp、「さんにち生活」のLINEアカウントでも受け付けます。紙上匿名。採用されない場合もあります。